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2020年9月20日 (日)

道歌6塚原卜伝百首6の51もののふのいつも身に添え持つ

道歌
6、塚原卜伝百首
6の51もののふのいつも身に添え

もののふのいつも身に添え持つべきは
        刃つくる為の砥石なるべし

 武士が何時も身に付けているべきものは、刃を立てる為の砥石である。

 この歌で「いつも身に添え持つ」べき砥石の「いつも」とは、合戦に赴く時は当然のこと、卜伝の様に廻国修行を年中している人もでしょう。武士が刀を差して家を出る時は、携行用の砥石を忘れないで持つべきなのでしょう。前回の携行食は冬は「炒り豆」、刀には「砥石」

 切れ味の悪くなった刀の刃を付けることを寝刃といいます。この寝刃を砥石で研ぐために卜伝はいつも持ち歩けと云う、この砥石は円い砥石に真中に穴を開けて紐で吊るして持ち歩くなどの話もあります。寝刃を研ぐ事を「寝刃合わせ」といいます。

 窪田清音の剣法略記の「ねたばの事」原文の儘載せておきます。
 「ねたばとは引けたる刃を附するを謂う。此の称の起る所以を知らざれども猶剃刀の手合せのごとし。戦場には絶えて用ひず。こもりもの放し打等にもねたばを附けざること多し。但ためし等には古へより為せしことゝす。
 刀の刃は引け易きものなれば、引けたる刃を改め、刃業をよくせんとすることにして、引けざる刃には無用のことゝす。据へ物の試み等は折れ屈り刃味を試むる習はしなれば、能く刃を立てゝ斬るべきを例とす。
 ねたばの合せ方は鍛へに応じ、日の程に由り、刃の剛柔に由り、きり(横に刃を附くるを謂ふ)にも、たつ(縦なり)にも筋違にもつくることならひなり。
 其の方先づじょうけんじ砥石を以て筋違につけ次に中名倉砥を以て前のとめを去り、又こまなぐらをかけ、其の後合せ砥をかくるを順とす、然れども少しく刃先の引けしは合せ砥のみ引て刃を立つるなり。
 又ほうのきねたば、炭ねたば等の合せ方あり。其の詳は累々試みざれば知り難し。又砥石、炭などを用ふることなく其の処に有り合せたるものにても、仮りには附くものなり。然れども刃かたく、かけ易きものは砥石に非ざれば能く立ち難し。」

 無双直伝英信流居合の古伝無双神傳英信流居合兵法の「当流申伝之大事」に砥石で研ぐ以前に血糊を拭う話があります。
 「早拭之大事ひえたる馬糞へ太刀を差込候得ば如何様の血糊にても其のまま除き申す也。詮議之時なんを逃る秘すべし秘すべし。亦一伝芋がらを煎じ其汁に奉書の紙を浸して干し上げて後、ヒダを付け、其のヒダに真菰(まこも)の黒焼きを入れ置く也、刀の血を拭うにすき(すぐ)と除く也。久しくして血コガリ付きたるには息を吹きかけて拭う也」
 効果あるのか無いのか、申し伝えです。 
 

 

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