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2020年11月22日 (日)

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月之抄を読む
11、習之目録之事
11の1目付之三之事 二星・嶺谷・遠山
11の1の1二星之目付之事

11の1の1二星之目付之事
老父の云く、敵のこぶし両のうて也。此はたらきをえる事肝要也。
亡父の目録には二星、不断の目付、左右のこぶしと書せるなり。
私云、二星付り、色と云心持あり。是は二星はあて処なり。二星のうこきを色と也。二星をみんと思ふ心より色々心付く心第一なり。重々の心持、至極まて是を用るなり。
亦云、二つのほしと云心持も、二つを一つに見る心持、二つはひとつ也。亦云、目付八寸の心持と云事あり。是と太刀のつか八寸のうこきを心懸れば、二星色も其内にあると云心を以てなり。
此二星の習第一也。是より種々の心持有により、初而心を知と云々。
老父かしら書きの目録に二星付たり不断用ると書もあり。亦云、二星敵もろてにて持時よしと書せる目録もあり。

 二星の目付之事
 老父の云うには、二星の目付は敵の拳、両の腕である。この働きを二星の動きから何を仕掛けて来るか得ることが肝要だ。
 亡父の目録には、二星は不断(目を逸らしてはならない)の目付であり、敵の左右の拳であると書かれている。
 十兵衛私は云う、二星に付け足す物は色と云う心持ちがある。二星はあて(当・充)処である。二星の動きを敵の仕掛けんとする「色」とするのである。二星を見ると思う心から敵の仕掛けの色々に心付く事が第一である。重ね重ねこの心持ち、至極に至っても是を用いるのである。 
 又、二星と云う左右の拳(また、両の腕)を見る心持も、左右の拳を一つとして見る心持であり、両拳は一つである。亦云う、八寸の心持ちと云う事があるが、左右の拳と太刀の柄の動きが如何様に仕掛け来るかを、心がけているならば、二星の色も其の柄八寸の内にあると云う心積りである。
 此の二星の習い第一である。是より種々の心持ち有るによって、初めの心掛けとして知る事と云々。
 老父の頭書きの目録に、二星の目付には不断用いる事と書かれているのもある。亦云う、二星の目付は敵が諸手で太刀の柄を持つ時に良いものであると書してある目録もあり。

 二星の目付は敵の左右の拳、両の腕、太刀の柄の動きに心懸ける事で、この処の動く様子で敵の「色」を知るのだと云います。此の目付は不断の目付と云う、不断は普段とも取れますが太刀を以て相対した敵との戦いに於ける、敵の仕懸ける「色」を認知する重要な目付と云うのでしょう。目付には嶺谷、遠山の目付などある訳で、其処だけを凝視しろ、と云う分けでは無いでしょう。
 二星はあて処とは、目当て、目標、意向、心づもり(広辞苑)から、敵の仕掛けんとする意図を推し測る処と解せば良さそうです。


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