稽古の日々

2019年11月18日 (月)

第7回違師伝交流稽古会を終えて

第7回違師伝交流稽古会を終えて

 11月16日、17日は恒例になった、違師伝交流稽古会でした。
昨年11月第6回の違師伝交流稽古会の課題は土佐の居合に残されていながら、まともにこれを指導出来る人も居ない古伝神傳流秘書による大剣取を一年間夫々の参加者は個々に研究され演武されました。

 今年の課題は「大小詰」、「大小立詰」の形を同様に神傳流秘書を片手に、夫々江戸時代中期の文言に苦しみながら研究されて発表されました。
 古伝の復元は、何処かに其れを演じた動画や写真、先師の残された業技法の解釈が示された冊子は無いものかと、皆さん探し求められていた様です。
 自ら古伝を片手に読み解く前に、誰かが復元しているならそれを真似るか、参考にするという現代風な考え方が、まず頭の中に駆け巡るのでしょう。
 答えは自ら考えて出す物という根本原則を現代武術修行者は忘れてしまったのかも知れません。或は、他流、或いは他武術の力を借りて真似てしまうわけで、起こりと結果は出来ていても、古伝の含みは読み取れていないという紛い物に過ぎない物で満足してしまいがちになります。
 その上、稽古相手が常に同じでは、一見上手に見えても、他の人が突然変わった場合には殆ど役に立たないものになってしまいます。
 昨年の課題大剣取では刀による攻防が主なので戸惑いは少なかったと思われます。しかし是も要求する構えから結果を出すには、其の構えから打ち出せるあらゆる手立てを認識できなければ始末におえないものなのです。
 極端な言い方をすれば「カンニング」をして試験をパス出来ても、物の役に立たないと云えるのでしょう。
 「形」は出来ているが「術」にならない、古伝を「かたち」としか考えず、形が指導された様に出来て居れば、武術になったと錯覚するに過ぎません。
 大小詰、大小立詰の参考書は、ミツヒラブログの古伝神傳流秘書が現在のところ尤も充実しています。是は戦前に収録されていた行宗貞義先生の弟子曽田虎彦先生に依る覚書です。
 覚書の原本は文政2年1819年山川久蔵幸雅が原本を書写したものの写しです。その原本は、第10代林安太夫が義父第9代林六太夫のメモや口述から書き込まれたものだろうと思いますが、江戸時代後期には紛失していたかもしれません。曽田本の原本である山川幸雅の写本の存在は細川家に所蔵されているか、高知空襲で焼失してしまったか不明です。

 河野百錬先生は曽田先生から覚書を見せていただき昭和30年に1955年無双直伝英信流居合兵法叢書として発行されています。現在では古本として出る事は頬とんど無い様で、全国の図書館でも限られたところにしかありません。限定本であった事、河野先生自らが研究され復元を目指さなかったために、当時の指導者の誰も手を付けず闇に埋もれたと云えるでしょう。
 政岡壱実先生の無雙直傳英信流居合兵法地之巻昭和49年1974年、無双直伝英信流居合兵法之形の中に収録されています。この内容は神傳流秘書と略同じですから、曽田先生から借り受けたか、河野先生の無双直伝英信流居合兵法叢書に依ると思われます。或は土佐の何方かからのものかも知れませんが、政岡先生が土佐を後にされてからの執筆です。
 木村栄寿先生の林崎抜刀術兵法夢想神傳重信流伝書集及び業手付解説昭和57年1982年で細川家からの借用に依り伝書の読み下しをしたものとなります。夢想神傳流を意識し過ぎたため無双直伝英信流の人の目に付かなかった。内容を読めば夢想神傳流は無双直伝英信流其のものだったことを認識できるのに残念です。
 以上が江戸時代に第九代林六太夫が土佐にもたらした大小詰、大小立詰を古伝に従って書かれたものです。

 次に大小詰、大小立詰の解説が有る書籍は、第16代五藤孫兵衛正亮に依る口伝口授を受けた曽田先生の実兄小藤亀江の覚書から曽田先生が実演の上業附口伝を書かれたもので年代は、大正から昭和の初めごろのことと推察します。
 曽田先生が、口伝からこうであろうとされたもので、古伝神傳流秘書とは異なるところが多く、古伝のいじり過ぎの感じがして、古伝の研究としては参考程度にしかすべきでは無さそうです。
 その曽田先生の業附口伝を基に書かれたものは、河野百錬先生の無雙直伝英信流居合道昭和13年1938年で其の第五節第四、第五りに掲載されていて、これは前述の通り古伝神傳流秘書ではありません。
 江戸時代後期に演じられていたかもしれない、後藤正亮先生のものを曽田先生が纏めたものと云えます。この河野先生の無双直伝英信流居合道が昭和13年に発行されてしまいましたのでそれが古伝と錯覚されて研究された方も多かろうと思います。
 夢想神傳流の檀崎友影先生に依る居合道ーその理合と真髄 平成15年2003年の第六章組太刀の部に大小詰、大小立詰が記載されていますが、是も原本は河野先生の無双直伝英信流居合道によると思われ、曽田先生の業附口伝によると判断します。

 第7回違師伝交流稽古会の課題は大小詰、大小立詰で業名称は同じですが古伝神傳流秘書と異なるという事としておきますが、曽田先生に依る業附口伝もそれを基に演ずることは、古伝とは言い難いのですが参考資料が少なく手に入らない事を考えれば、やむおえないとも言えるでしょう。

 古伝神傳流秘書と政岡先生の地之巻、と曽田先生の業附口伝、河野先生昭和13年、檀崎先生と業を参考に並べてみます。
大小詰一本目抱詰
神傳流秘書:楽々居合膝に詰合たる時相手両の手にて我が刀の柄を留る時、我両の手を相手の両の肘に掛けて躰を浮上り引くに其の侭左の後の方へ投げ捨てる。
政岡先生:楽に居合膝に詰合たる時相手両の手にて我が刀の柄を留る時我が両の手を相手の両ひじに懸け少し体を浮上り引くに其侭左の後の方へ投げ捨てる。
業附口伝:互に対座、打は仕の柄を両手にて取らんとす、直に仕は両手にて打の二の腕を下より指し上ぐる様に掴み我左脇に引き倒す也
     五藤先生朱書き注意(向こうて居る敵我が柄を両手にて押付る時敵の両肘へ手を掛けウスミ上げ左へ振り倒す)
河野先生:互に対座、打は仕の柄を両手にて取らんとす、すぐに仕は両手にて打の二の腕を下より差し上る様に掴み我が左脇に引き倒す。
檀崎先生:互に対座し打太刀は仕太刀の柄を両手にて取ろうとする。すぐに仕太刀は両手にて打太刀の二の腕を下から差し上げるようにつかみ我が左脇に引き倒す。 

大小立詰一本目袖摺返
神傳流秘書:我が立ちて居る所へ相手右脇より来り、我が刀の柄と鐺を取り抜かせじとする時其の儘ふみしさり柄を相手の左の足のかがみに懸け中に入り、又、我右より来たり組付をひじを張り体を下り中に入る。
政岡先生:我が立っている処へ相手右脇より我刀の柄とこじりを取りぬかせじとする時其侭踏みしさり柄を相手の左の足のかがみに懸け中に入り又吾左より来り組付をひじを張り下げ中に入る
業附口伝:二本目打は横より組み付、仕肱を張りて一当すると同時にすぐに打の刀を足にすけて後に投る也左右共同前
          五藤先生朱書き注意(一当して中に入り刀を足にすけ後へ投ると記せり、横合より組付ひじを張り一当して中に入り刀を足にすけ跡へ投げる左右同前)
河野先生:打は横より組み付く、仕肱を張りて一当すると同時にすぐ打の刀を足にすけて後に投げる也。
檀崎先生:打太刀が横より組み付くを仕太刀は肘を張って一当すると同時にすぐ打太刀の足にかけて後に投げるなり。
     *写真は打は仕に組み付かず前より仕の柄を取っている。立業を居業にしている?。
 この様に神傳流秘書をもとに研究した場合と、業附口伝では順番も動作にも違いが見られます。

 今回の様な場合、参考にした資料が異なる事は業の形に多少の違いがあるとしても、大小詰、大小立詰は見られる如く非常に簡明に書かれているもので、特に当時の体術や柔術、現代の合気道などの術を必要とせずに相手を倒したり、柄を持たれても振り捥いだりできるものです。其の上、大道芸紛いの相手を投げ飛ばす様な事や、たたきつける事も示唆して居ないのです。まして逆手を取ったり締め込んでその痛さに参らせるようなこともどの業にも見当たりません。
 するりと抜け出し相手の動きに手助けをして倒すばかりです。武術を行使する心得として、元々林崎甚助重信の居合は柄口六寸を根元としたもので、相手の戦力を最小限の斬り込みで防ぎ圧するものとして生み出されています。一刀のもとに首をはねてしまうなど言語道断の教えなのです。
 武術行使はコミュニケーションの最終手段であっても殺傷する必要など無いと云えるでしょう。いたずらに他流や他武術の技を持ち込む必要がないことを再認識させてもらいました。
 余談ですが業の懸け様から人柄が想像できてしまうのも面白いところです。
 技を繰り出すに当たり、早い強い動作が気になります。無理やり相手を自分の思い道理の状況に持ち込まなくとも秘書に書かれている通りの動作で最大の効果を上げられるよう、研究しそれを熟練する迄稽古を繰り返す事なのでしょう。
 更に、自分と体格が違うとか動作が違う者と組むと技が掛らないのを見ると、無理無駄や力任せもありますが、夫れよりなれ合いに依る弊害で、打太刀の心構えが仕太刀の力量をより高める様に引き出す動作にならず、形が出来て居れば出来たとしてしまい投げられてあげるなどいつまで続けているのでしょう。
 全くの初心者に順番と方法を指導する間はそれでも止むおえないとしても、一考を要します。

 第7回違師伝交流稽古会の課題が大小詰、大小立詰であったために特に感じてしまいましたが、他の組太刀にしても形ばかりの順序を追うだけで、同じ相手となれ合い稽古の癖は考え直す時かも知れません。
 自流の手附に書かれている文言を外さずに、結果を他武術や他流に求めない心の修練をしませんと古伝が笑っている様で、淋しさがひとしおです。
 此処までは、此の道を求めて、遠回りでも本物に行き着きたい私の独り言です。

 今年は、この違師伝交流稽古会を聞き込んで参加希望の方も増え、にぎやかな中に夫々感じる物をお持ちになって帰られただろうとホッとしています。
 来年の課題は、本来ならば「坂橋流之棒」に挑戦して、古伝の文章から動作や棒の扱いを自得し、前後左右に自在に変転できる体作りと、今後如何なる資料が発掘されても応じられる研究者を望みたい処ですが、奥居合の違師伝を披露されたい方がおられる様でその方向での課題に落ち着きました。
 然し奥居合の有り方は、習い覚えた師伝を披露するだけなら、一年間の研究時間など不要でしょう。其の上現代の大江居合に依る奥居合ではそれぞれの師伝を並べられても大した違いがある訳も無いものです。それぞれの師匠の癖を強調した試験問題の形をなぞるばかりです。
 せっかく各地区からこの道を求める方の研究交流会です。大江居合に依る奥居合は演じる者の心の中にあるもので良しとし、来年度の課題は古伝抜刀心持之事の研究発表と致します。
 それぞれの師伝を基に古伝の奥居合抜刀心持之事を研究され参加される事をお願いしておきます。
 
 
  

 

 

 

 

 

 

 

 

   

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2019年10月25日 (金)

第23・24回土佐の居合 古伝神傳流秘書による古伝研究の集い

土佐の居合 古伝神傳流秘書による古伝研究の集い

第23回・24回古伝研究の集い
無双直伝英信流、夢想神傳流の古伝神傳流秘書を曽田虎彦先生の直筆本から読み解いて江戸時代中期の居合を研究しています。
今年は主として大小詰・大小立詰を研究して居ります。
師伝が如何様であろうとも、古伝をご存知の方は少ないものです。
たとえご存知であっても古伝神傳流秘書に書かれている通りに演じる方は少なく、他流を持ち込んで結果だけで良しとしたり、経年の中で曲げられたりしているものです。
ご参加いただいた方が、夫々「我が師」であることをご理解戴き、ご自由な意見を出され共に学ぶ研究会です。
武術はともすると「俺の考えに従へ」という傾向があります、ここでは出来る理由も出来ない理由も研究の対象となります。
 記
1、期日
◎23回
・令和元年11月14日(木)
 15:00~17:00 鎌倉体育館
・令和元年11月28日(木)
 15:00~17:00 見田記念体育館
◎24回
・令和元年12月12日(木)
 15:00~17:00 見田記念体育館
 12月は1回のみ
2、住所
見田記念体育館
248-0014鎌倉市由比ガ浜2-13-21
TEL0467-24-1415
鎌倉体育館
248-0014鎌倉市由比ガ浜2-9-9
TEL0467-24-3553
3、アクセス
 JR横須賀線鎌倉駅東口下車徒歩10分
(駐車場 鎌倉体育館に有り)
 4、費用:会場費等割勘つど 500円
5、参加申込み 直接会場へお越しください
 Email:sekiun@nifty.com(何かあれば)
6、研究会名:無雙神傳英信流居合兵法
 湘南居合道研修会 鎌倉道場
7、御案内責任者:ミツヒラこと松原昭夫
 令和元年8月25日 松原記す

 

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2018年11月19日 (月)

第六回違師伝交流稽古会を終えて

第六回違師伝交流稽古会を終えて
 ミツヒラブログを発端として、同じ無双直伝英信流でもその師伝の異なる方々との交流稽古会をいつの間にか第六回を迎えました。
 11月17日は雨かも知れない、と天気予報に敏感になっていたのですが、良い天気に恵まれ新幹線からの富士山も雪を被って光っています。
 
 新神戸駅で12時に全員集合できました。
 
 違師伝交流稽古会は第一回は大森流・第二回は英信流・第三回は太刀打・第四回は小太刀之位・第五回は詰合と続けて来ました。
 恐らく、無双直伝英信流を業ずる方は、最初に師と仰いだ師匠の業技法に捉われその範囲を超える事も、消化する事も昇華することも出来ず、初代関東地区連盟会長の太田次吉先生の言われる「弟子たる者師匠の出来ない事でもやれ」すら聞かされる事も無く「師匠の言う通りやっていればいい」と言われたままその形のみを励んでおられる事でしょう。
 そして、勝手な解釈をして「昔はこうだった」といじくりまわして出鱈目な居合を良しとしているのでしょう。
 第六回は大剣取、古伝を片手に師伝により身に着けた業技法を元としながら、古伝の文言を解釈して業技法を復元し、志のある方達と己の解釈とそれによる技法の実技演武を二日間に亘り行いました。
 
 大剣取は信頼できる業手付の解説書は、政岡壱實先生の無双直伝英信流居合兵法地之巻位でしょう。之には仕打の攻防の方法及び写真も付されています。
 解説の無い古伝の文言は、曽田虎彦先生から神傳流秘書を送られた河野百錬先生の無双直伝英信流居合兵法叢書、細川義昌先生の伝授された伝書による木村栄寿先生の林崎抜刀術兵法夢想神傳重信流伝書集及び業手付解説の目録口伝和口伝居合兵法極意書「和大剱捕軍場組附」に見られます。何れも絶版で国会図書館辺りでしか手にする事は難しいと思います。
 他に見るべきものは見当たりません。
 何処かで打たれてビデオ撮りされyoutubeに投稿されているかと探すのですが見当たりません。あったとしても古伝の解釈であるか疑問です。
 無双直伝英信流の組太刀は太刀打之事・詰合・大小詰・大小立詰・大剣取が順番になっています。
 現代居合では古伝の太刀打之事すら打てず大江先生が中学生向きに改変した無双直伝英信流居合之型を太刀打之位と称して可笑しなものを七本打っているのがせいぜいです。
 横道にそれましたが、古伝を解釈して今に伝えているのは政岡壱實先生の地之巻をバイブルとされる方のみが政岡先生解釈の大剣取を打たれておられると思います。
 せっかく残された木村栄寿本も河野百錬本も本立ての隅に埋もれていたり、遺族の方が捨ててしまったりしているのでしょう。それらの貴重な資料すら知らないお偉いさんがごろごろおられて権威を嵩に権力を振りかざしているのも哀れです。
 私達古伝研究会のメンバーは政岡先生の大剣取りを充分研究した上、古伝の文言に従って一字一句も見逃さず、自分達の力量の精一杯を出し合ってこの違師伝交流稽古会に臨みました。
 古伝研究会そのものも、違師伝の方達の集まりであり、合気道も、古流剣術も学び、同じ無双直伝英信流も師匠も流派も連盟も異なる方達による研究会なのです。
 従って解釈も業技法も異なります。それでも「こうであろう」という一致は見出して行かれるものです。
 そして、一つの方向を見出し、違師伝交流稽古会に臨んで行きました。
 大剣取は無双直伝英信流の居合から剣術に至り、極意の柄口六寸を身に着け更に無刀に至る門口に立つ業技法の修得を目的とするすさまじい業です。
 交流稽古会は、居合の所属年数や段位に少しも拘らず、まして男女や年齢も拘る事はありません。
 同じ古伝のたった二行ほどの文言から、業を繰り出してゆきます。
 参加者は大きく三団体に別れますので三ケ所の解釈による模範演武を拝見し、何故その様に解釈したかの説明をいただきます。
 批判はしてもその理由に納得し否定はしない、これは交流稽古の鉄則でしょう。とことん稽古された中から生み出されたものは、稽古もしていない者に否定できるわけはないものです。
 説明を受ければ納得です。模範演武を拝見して早速夫々組を作って研究会です。経験や力量に応じてそれぞれの業技法を学んでみます。
 形だけでも簡単に出来ませんし、まして術が決まるには十分な修練が必要です。
 自分達の研究したものとの違いから気付く事も多く改正の糸口も広がります。
 初心の方はきっと、一本目の極意技「相手居合膝に坐し居る處へ小太刀をさげかくる相手抜き打つを放し入りてさす」の抜き付けられて避ける事からつまづくことになります。
 しかし、あきらめずに繰り返すうちに何とかなり始めるものです。
 一本の業を一時間程かけて学ぶ、しかもベテランも初心者も同じ事を体感し稽古することは素晴らしい事です。
 身に着けた方から手ほどきを受けて即座に開眼する事も、頭で解っても体が理解できないもどかしさも、すべて良い経験として古伝を学ぶ切っ掛けが得られた事でしょう。
 二日間、ひたすら学ぶ姿は素敵です。
 教わる事は教える事、教える事は学ぶ事。
 自らそれを再認識した素晴らしい二日間でした。
 来年の違師伝交流稽古会の課題は、大小詰・大小立詰の研究会となります。明治以来特定の先生の系統として演じて固執して来た無双直伝英信流の業技法を、同流他派の方達と素直な気持ちで学び直すなど私達だけの至福の一時です。
 師伝をより完成させ昇華できれば「弟子たる者師匠の出来ない事でもやれ」の大きな心に近づいて行けるのかも知れません。
 参加された皆様ありがとうございました。
 帰路につく新神戸駅近くの布引ハーブ園のロープウエーから眺める神戸の街、海の向こうに見える陸地と、茜に染まる空に、何時までも同じままでは無い自然の有り様を思う時、この道を歩く勇気が湧いて来るのもうれしい事です。
 
 

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2018年2月10日 (土)

第10回・11回古伝研究の集い

土佐の居合 古伝神傳流秘書

による古伝研究の集い

 

第10回・11回古伝研究の集い

 

 古伝神傳流秘書を曽田虎彦先生の書き写された直筆本から読み解いて同じ思いの仲間を募って、その古伝研究をやってまいりました。

 

 今回は第10回目・11回目の御案内をいたします。

  

 内容:古伝神傳流秘書による大剣取 古伝英信流目録による小太刀之位

 

 講義とか実演では無く、参加していただき木刀及び小木刀を持って古伝の解釈及び形の稽古をご一緒にさせていただきます。
 異なる伝承の方々と一つの教本から古伝研究を実施する中で、「私はこの『古伝』はこう解釈する」と自由な考え方から幾つもの疑問を解きほぐして見たいと思います。

 ご参加いただいた方が、師匠であるとご認識いただければ幸いです。

 

、期日

10回:平成30年2月22日(木) 

          13時00分~17時00分   
          
鎌倉体育館 格技室

11回:平成30年3月8日(木)   

          15時00分~19時00分

          鎌倉体育館 格技室

11回:平成30年3月22日(木)  

          13時00分~15時00分

          鎌倉体育館 格技室

11回:平成30年4月12日(木)  

          15時00分~19時00分

          鎌倉体育館 格技室

 

、住所:鎌倉体育館 

      248-0014

      神奈川県鎌倉市由比ガ浜2-9-9

         TEL0467-24-3553

 

、アクセス:JR横須賀線・総武線快速

        鎌倉駅東口下車海岸方向へ 徒歩10分

        (駐車場鎌倉体育館にあり)

 

、費用:会場費等の割勘のみ(500円)

 

、参加の御連絡はこのブログへコメント
    
していただくか直接ご来場ください。

 

、会名:湘南居合道研修会 鎌倉道場

 

御案内責任者 ミツヒラ

 

                平成30年2月10日

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2017年11月30日 (木)

第五回違師伝交流稽古会を終えて

第五回違師伝交流稽古会を終えて
一日目の稽古が終わって、宿に入り懇親会の席上、違師伝交流稽古会の発端が話されました。
 第17代大江正路先生の弟子が伝えて来た無双直伝英信流が今日どの様に伝承されてきたのかこのブログに掲載した時があります。
 その内容から、コメントが寄せられ、資料や中には、参考にと書籍まで譲って下さる方も有ったのです。
 そして、連絡を取り合い、ご一緒に稽古するうちに、ある方から曽田本の原本を譲られ無双直伝英信流の原点「無双神傳英信流居合」の深みに、私はどっぷりはまったのです。
 書籍では大江正路先生の娘さんの「カナダに渡った侍の娘 ある日系一世の回想」もありました。大江先生の人としての生活が垣間見れたものです。
 それらを参考に書き込んでいるうち、政岡壱實先生の孫弟子と言われる方からコメントが寄せられ、師を忍ぶ思いが伝わって来ます。
 政岡先生の著書無雙直伝英信流居合兵法地之巻では、他の技術書に見られない事が解りやすく序説の「居合漫談」に書かれています。
 組太刀に関しては他の解説書では大江正路先生の古伝を改変し独創された居合道形七本ばかりが解説されるにすぎないところ、「太刀打之位・詰合之位・大小詰・大小立詰・大剣取」まで写真と解説がなされています。 
 更に歴史と変遷、伝書などコンパクトにまとめられて目から鱗が落ちる様でした。
 政岡居合を見てみたい、写真があるならば演武のビデオも残されているのではとメールしたところ「ビデオは有りません、兄弟子のビデオは有りますが、それが政岡居合と思われ独り歩きするのは好ましくないので公開できません」との返信でした。
 「それでは演武を見せてもらえませんか」と申し出ると「それならば」と云う事が発端でした。
 今思えば、私の交渉は、右・左・上・下と斬り込んで行く様なものでした。
 見ず知らずの方との交流は武者修行です。
 身を引き締め真摯な心で臨んだつもりでも、どこの馬の骨か判らぬ者の道場破りに乗り込んで来るみたいなものだったろうと思います。
 新神戸の改札口でお会いするまで、胸が締め付けられるような気持ちであったと仰います。
 政岡壱實先生の無雙直伝英信流居合兵法地之巻を、古書店で手にした時からもう久しい。
 居合の業技法の解説書は幾つも読み漁りましたが、今思えば刀の運用ばかりの事でそれも師伝をメモして書き連ねたに過ぎない技術書ばかりだったり、そうかと思えば、精神論ばかりが強調されていたりする。
 今でも、「あれ」と思う時手にするものは、河野百錬先生の「大日本居合道図譜」、政岡壱實先生の「無雙直伝英信流居合兵法地之巻」、山越先生の「京都山内派無雙直伝英信流居合術」、池田聖昂先生の「無雙直伝英信流居合道解説」ぐらいのものです。
 道場では、師匠か古参が前に出て手本を示し、「一本目前」と云って「パチン」と手拍子を打つ、皆は一斉に見本を真似して繰返す。
 其処には理合(意義)も術理(技法)もなく、「かたち」を順番通りに真似しているだけのものが続きます。
 一通り全居連の刀法5本・正座の部11本・抜刀法11本が一斉に抜かれ、自由稽古に入ります。
 自由稽古では古参の者が指導員となって手取り足取り業技法の指導をする。そこには順番通りの「かたち」を師匠を真似て押し付けて来るばかり。どの様な想定のもとに、どの様に敵に応じていくのか、何故そうするかが全くないのです。
 それでも、初心のうちは「かたち」から入るのは当然の事としてまず「真似」ざるを得ません。「かたち」だけの合同稽古について行かれる様になって、手渡された第21代福井聖山先生の「無双直伝英信流居合道宗家教本」は福井宗家の「無雙直伝英信流居合道」の抜き書きコピーでした。
 これは、第20代河野百錬先生の「大日本居合道図譜」の業技法解説を少々文言に手を入れて書き直したもので何故書き直す必要があったのかとも思われます。
 それはともかく、其処に解説されていても、古参の者も理解できておらず言う事とやることはアンマッチで「何故」と問われるとうるさがられたものでした。
 そのうち、「其の業では斬られてしまう」と言ったところ「先輩を愚ろうする者」とのレッテルまで張られたものでした。お陰様で、反骨精神と知りたがりの根性が本物を求めて益々稽古に身が入ったものです。
 違師伝交流稽古会は同流の他の師伝を拝見する事により、習い覚えた我が居合の有り様をより理解でき、或は同じ意義からの想定違いを見せられ、業の応用を知る機会でもありました。
 我が居合も他の師伝の方達にお見せするには当然のことながら自分流ではならず、当代の解説書や稽古会によく出てその考え方や動作を身に付け演武するものでなくてはならないでしょう。
 第五回違師伝交流稽古会の課題は組太刀のうちもっとも居合らしい「詰合之位」です。
 大江正路先生の居合道形7本や太刀打之位11本は良く見かけますが、「詰合之位」は限られたところでしか打たれていません。
 中には極意につき、高段者以外は教えないなど馬鹿を言って満足顔の所もあるやに聞いています。
 立膝に座し居合抜きに抜き合う、あるいは打ち込まれたのをかわして打込むなど居合の基本を設対者を設けて学ぶ好い組太刀です。
 演武会で演舞するものではないのでせいぜい稽古して居合に磨きをかけるべきものでしょう。少し覚えると人前で演武したがる自己顕示欲は有って然るべきものですが慎まないと本物にならず、武的踊りが強調されます。
 「詰合之位」まで書き込んである技術書は政岡壱實先生の「無雙直伝英信流居合兵法地之巻」か第21代福井聖山先生のビデオ及び小冊子の解説書ぐらいがなんとか手に入るものでしょう。これ等も既に学者の宝です。
 恐らく現代居合の高段者の中で何人が詰合之位が打てるでしょうか。
 曽田本の「詰合」は江戸期の第9代林六太夫守政のものが最も古い手附で、私達古伝研究会のメンバーは古伝の「詰合」を研鑽して披露しました。
 政岡先生伝「詰合之位」、福井先生伝「詰合之位」それぞれの思いでその違いを看取り稽古し、実際にそれぞれを学んでみました。
 「他との違いが判れば自分が解かる」時間の経つのも忘れて夢中な二日間でした。
 来年の課題は「大剣取」です。見事に打たれた映像も、手附も安易に手に入りません。従って古伝の手附を読み動作を自分で振り付けて研究せざるを得ません。
 師匠の指導するままに運剣したり、映像に頼った人真似では様になっても武術として決まるか疑問です。武術は形では無いのです。業が決まらなければ意味の無い武的棒振りに終わってしまいます。かと言って、枝葉に逃れれば大剣取の教えは無かった事になってしまうでしょう。
 手附をよく読み、よく考える事、習い覚えた業技法を総動員する事。他流も含め古流剣術を良く見る事も必要でしょう。答えは幾つも有るでしょう、そして得られた運剣動作はどれも間違いではないでしょう。より優れた者に負けてしまうだけです。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2017年11月15日 (水)

第九回古伝研究の集い

回古伝研究の集い

 

 古伝神傳流秘書を曽田虎彦先生の書き写された直筆本から読み解いて同じ思いの仲間を募って、その古伝研究をやってまいりました。

 今回は第九回目の御案内をいたします。

 

内容:古伝神傳流秘書による大剣取

    古伝英信流目録による小太刀之位

 

 講義とか実演では無く、参加していただき木刀及び小木刀を持って古伝の解釈及び形の稽古をご一緒にさせていただきます。
 異なる伝承の方々と一つの教本から古伝研究を実施する中で、「私はこの『古伝』はこう解釈する」と自由な考え方から幾つもの疑問を解きほぐして見たいと思います。

 ご参加いただいた方が、師匠であるとご認識いただければ幸いです。

 

1、期日:平成29年12月14日(木) 

             1500分~1700

   平成30年 1月25日(木)  

   1500分~1700

 

2、場所:1214日(木)鎌倉体育館 

                                 格技室

      125日(木)見田記念体育館 

                                多目的室

 

   使用会名:湘南居合道研修会 鎌倉道場

 

3、住所

:鎌倉体育館 

248-0014

神奈川県鎌倉市由比ガ浜2-9-9

 TEL0467-24-3553

 

:見田記念体育館

248-0014

神奈川県鎌倉市由比ガ浜2-13-21

 TEL0467-24-1415

4、アクセス:JR横須賀線・総武線快速

        鎌倉駅東口下車海岸方向へ

 徒歩10分~12分(駐車場鎌倉体育館あり)

 

5、費用:会場費割勘のみ(500円)

6、参加の御連絡はこのブログへコメント
    
していただくか直接ご来場ください。

 
7、御案内責任者 ミツヒラ

 

                               平成29年11月14日

 

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2017年9月30日 (土)

第七回古伝研究会を終えて

 9月の第二木曜日及び第四木曜日に第七回古伝研究会を実施しました。
毎月二回定期的に研究会を実施し、曽田虎彦先生の書写された江戸時代の古伝神傳流秘書を基に土佐の居合、大森流・英信流・坂橋流之棒・夏原流和を読み解いて動作を確認していきます。
 今回は、第六回に引き続き、11月に神戸で行われる違師伝交流稽古会に向け、土佐の居合にある古伝の仕組(組太刀)詰合を研究していきます。
 詰合は近年では「詰合之位」と呼称されていますが古伝は「詰合」です。
 詰合之位などと「位」の文字を付すのはどこぞの剣術流派の送り名を借りて来たものでしょう。恐らく昭和以降のものだと推測します。
 現在、処々で打たれている詰合之位は、曽田虎彦先生が残された業附口伝からの引用で古伝の詰合と、ほぼ業の順番や「かたち」は似ていると言えるでしょう。
 我々は古伝神傳流秘書の詰合を研究します。
 失伝した第九代林六大夫政誠の古伝神傳流秘書の「詰合」です。
 
 昭和の初めに曽田虎彦先生が第15代谷村亀之丞自雄及び第16代五藤正亮の口伝により実兄土井亀江から聞き及んで書き留めた業附口伝詰合之位。
 それを基に第19代福井春政先生が指導したと思われる嶋専吉氏の詰合之位。
 指導者は良くわかりませんが戦後第21代福井聖山先生による詰合之位。
 其の他業附口伝を参考にしたいくつもの「かたち」がyoutubeに公開され打たれている様です。
 参考に古伝の詰合・業附口伝の詰合之位・21代福井聖山先生の詰合之位の順で本数と業名を書いておきます。                                                      
一本目 発早   八相   八相
二本目 拳取   拳取   拳取
三本目 岩浪   岩波   岩浪
四本目 八重垣  八重垣  八重垣
五本目 鱗形   鱗形   鱗形
六本目 位弛   位弛   位弛
七本目 燕返   燕返   燕返
八本目 柄砕   眼関落  眼関落  
九本目 水月   水月刀  水月刀
十本目 霞剣   霞剣   霞剣
11本目 ナシ   討込   討込
 第6回までに六本目位弛まで読み解いていますから、今回の第七回の9月14日は4時間かけて七本目燕返から10本目まで研究し、おまけに11本目の討込を真向打ちによる合し打ちで締めてみました。
 9月28日は一本目から十本目まで通して演武し、問題点を洗い出して、武術的な観点から現行の師伝の術理を解きほぐし変化した動作に応じられるものを幾つも体験し、其処から演武(舞)用の見栄えの良い動作を模索してみました。
 
 武術の稽古は、何度も同じ動作をいたずらに繰り返して熟達する演練を良しとする処が多いのですが、此処では古伝の文言一字をも見逃さずに読み取って、その求めるものから術理を紐解き動作に至る技法の展開を求めています。
 仕組(組太刀)は申し合わせの形として、歩数や打ち間、打つ位置に拘り過ぎずに、実戦に応じられるまで研究する事が大切です。其の為には手附をよく読み、取り敢えずやって見て、今までの経験だけに固執しないことが大切です。
 
 この古伝の分野には、先生と言われる人は無く、求める者が己の知恵を出し、他の人の知恵と重ね合い、本物を捜す以外に道はありません。
 誰かがやって、誰かがそれを見、古伝と照らし、違う処を指摘し、形へと昇華させるのです。
 真剣刀法の武的センスのない先師が意味不明な動作にしてしまったものは捨て去り、他流から見ても納得し理解されるものを捜し求めています。
 
例を上げてみましょう。
Ⅰ、古伝神傳流秘書の詰合九本目「水月」
 「相手高山に構え待つ所へ、我も高山に構え行きて相手の面に突き付ける相手払うを体を替えし打込み勝
*
Ⅱ、曽田先生の復元された業附口伝の詰合之位九本目「水月刀」
 「是も同じく立合て真向へ冠り、相掛りにても敵待ちかけても苦からず、我れ真向へ冠りてスカスカと行き場合にて、太刀の切尖を敵の眉間に突き込む様に突く也、其の時、敵直ぐに八相に払う、其の時、我直ぐにカムリ敵の面へ切り込み勝也、互に五歩退がり血振り納刀以下同じ」
*
Ⅲ、第19代福井春政先生直伝嶋専吉先生の無双直伝英信流居合術乾詰合之位九本目「水月刀」
 「立合て右上段に冠り相掛りにて進み中途仕太刀は幾分刀を下げ間合に至りて打太刀の眉間に突込む様に刺突す打太刀之を八相に払ふ。
仕太刀隙かさず左の脚を稍々左方に踏み体を軽く左に転はして振冠り、右足を一歩踏み込み打太刀の面を打つ。(此場合体を左に開き上段に振冠りたるまゝ残心を示す様式もあり)刀を合せ双方五歩退り、血振納刀。」
*
Ⅳ、第21代福井聖山先生の詰合之位九本目「水月刀」
 「打太刀
①右足より進み出で、間合に来た時、仕太刀が我が面を目がけて刀を突いて来たので、左足を引き八相に払う。
②払ったる瞬間に、仕太刀より面を打たる。
仕太刀
①右足より進み出で、二歩ぶりに剣先を下げ間合に至るや、剣先を打太刀の眉間に突き込む様に突き出す。
②突き出したる刀を八相に払われたる瞬間、直ちに刀を冠り左足を進め面を打つ
(二歩目に剣先を中段にして、三歩目に水月を突き払われた瞬間、正面を打つ)
 このそれぞれの手附を読み、古伝との違いを認識できるでしょうか。そしてそれぞれどの様に運剣するでしょうか。
 文字に表われた部分の動作の解釈と、文字に表われていない部分の動作が大きく技を替えていきます。
 
 第八回は10月及び11月に三回行います。何度も繰返す通し演武から術理を求めていきます。
 「かたち」は誰でも演じられます。然し其の業の持つ術理は理解できないか、理解しても術にならない。そこまで修行をもとめられるのでしょう。
 詰合が理解出来れば居合が理解出来るかもしれません。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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2017年9月15日 (金)

第八回古伝研究の集い

土佐の居合 古伝神傳流秘書による古伝研究の集い

 

第八回古伝研究の集い

 

 古伝神傳流秘書を曽田虎彦先生の書き写された直筆本から読み解いて同じ思いの仲間を募って、その古伝研究をやってまいりました。

 今回は第八回目の御案内をいたします。

 

内容:古伝神傳流秘書による詰合・大剣取

    古伝英信流目録による小太刀之位

 

 講義とか実演では無く、参加していただき木刀及び小木刀を持って古伝の解釈及び形の稽古をご一緒にさせていただきます。
 異なる伝承の方々と一つの教本から古伝研究を実施する中で、「私はこの『古伝』はこう解釈する」と自由な考え方から幾つもの疑問を解きほぐして見たいと思います。

 ご参加いただいた方が、師匠であるとご認識いただければ幸いです。

 

1、期日:平成29年10月12日(木)

              1500分~1700

 

      平成29年10月26日(木)

              1300分~1700

 

      平成29年11月09日(木)

             1300分~1700

 

2、場所:鎌倉体育館 格技室

   使用会名:湘南居合道研修会 鎌倉道場

 

3、住所:248-0014神奈川県鎌倉市

            由比ガ浜2-9-9

       TEL:0467-24-3553

 

4、アクセス:JR横須賀線・総武線快速

        鎌倉駅東口下車海岸方向へ

                 徒歩10分(駐車場あり)

 

5、費用:会場費割勘のみ(500円)

 

6、参加の御連絡はこのブログへコメント
    
していただくか直接ご来場ください。

 
7、御案内責任者 ミツヒラ

                    平成29914

 

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2017年9月 1日 (金)

第七回古伝研究の集い

土佐の居合 古伝神傳流秘書による古伝研究の集い

 

第七回古伝研究の集い

 

 古伝神傳流秘書を曽田虎彦先生の書き写された直筆本から読み解いて同じ思いの仲間を募って、その古伝研究をやってまいりました。今回は第七回目の御案内をいたします。

 

内容:古伝神傳流秘書による詰合・大剣取

    古伝英信流目録による小太刀之位

 

 講義とか実演では無く、参加していただき木刀及び小木刀を持って古伝の解釈及び形の稽古をご一緒にさせていただきます。
 異なる伝承の方々と一つの教本から古伝研究を実施する中で、「私はこの『古伝』はこう解釈する」と自由な考え方から幾つもの疑問を解きほぐして見たいと思います。

 ご参加いただいた方が、師匠であるとご認識いただければ幸いです。

 

1、期日:平成29年9月14日(木) 

      平成29年9月28日(木)

 

2、時間:14日:15時00分~19時00

      28日:15時00分~17時00分

 

3、場所:鎌倉体育館 格技室

   使用会名:居合道研修会 

 

4、住所:248-0014神奈川県鎌倉市

      由比ガ浜2-9-9

    TEL:0467-24-3553

 

5、アクセス:JR横須賀線・総武線快速

        鎌倉駅東口下車海岸方向へ

        徒歩10分(駐車場あり)

 

6、費用:会場費割勘のみ(500円)

 

7、参加の御連絡はこのブログへコメントしていただくか直接ご来場ください。

8、御案内責任者 ミツヒラ

 

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2017年7月 8日 (土)

第六回古伝研究の集いを終えて

第六回古伝研究の集いを終えて
 
 6月25日日曜日に終えた、第六回古伝研究の集いも何時もなら当日夜から「振り返り」を書き出すのですが、その日は我が道場の通常稽古日ともあって、かけもち稽古でした。
 翌日からチョット旅に出る約束があって戻ってきたのが7月3日月曜日です。ようやく筆を執りました。
 
 古伝研究会の後に続く我が道場では、一通りそろい踏みの刀法・正座・抜刀法を終えると、ぞろぞろ木刀を持ちだし道場の隅に集まって組太刀を始めだしました。
 「あれ!」残っているのは私と、膝の悪いもう一人、そしてご高齢の道場長。
 私はのけ者にされたようです、彼らは道場の隅に遠慮がちです。道場の中央は大きく空いたまゝでした。
 
 やれやれ、もうじき来る夏季講習会の組太刀稽古に合わせ、付け焼刃の手習いを道場長の許しを得て英信流居合道形の地区独特動作の稽古を個人的にするそうです。
 その割にはほとんどが何時も持ってきていない木刀持参です。事前に話し合っていたとしか思えません「だったら、道場の正式稽古として中央で大きく広がってやれよ」、と思うのですが何故かこせこせとして締りの無いものを感じます。
 地区の組太刀は元々、第21代福井聖山先生のビデオから地区の誰かが工夫された独特の居合道形です。
 鍔付き木刀を鞘無しで帯に差します。
 これはどこか変ですが、誰も其の謂れを知らない不思議です。
 鍔はともかく鞘無しは誰がそうしたのか、もともと土佐の組太刀は仕組みと云い「鞘付き木刀」と指定されています。
 刃引きの真剣も使われていた様ですが、日本刀は数回打ち合えば復元に耐えない程の刃こぼれになります。
 
 「形はたとえ刃引きであっても真剣で打ちあえば刃こぼれする、復元は不能となる、霊器日本刀を粗雑にする土佐の居合の形はおかしい、剣道型の方がまだまし」という様な事を仰って戸山流の祖中村泰三郎先生は刀の打ち合わない形を考案されています。
 確かに、土佐の形は、刀で受け太刀となる「かたち」が多すぎます。受け太刀は待ちの姿勢となり居付きの原因ともなります。
 これはかなり程度の低い形と考えられ、初心者向けのものと云えるでしょう。稽古を積んでさらにこの形を昇華させざるを得ません。
 申し合わせの形を良しとしているようでは何年やってもあまり効果は期待できそうにありません。
 
 真剣で演武会などで演じるのは、形を見世物にした武的演舞ですからそこに見るべきものなど少しもありません。「かっこよく踊ってろ」でしょう。
 
 鍔は、地区では絶対条件で打ち合った時、木刀が流れて小手を傷つけるというのです。古流剣術ではかえって、真向打ち合いでは相手の鍔による小手への損傷を考慮し鍔無し木刀で稽古します。間と間合をわきまえれば、地区風の心配など少しもありません。
 
 形は第17代大江正路先生が古来の形を中学生向けに改変して独創されたものです。従って「無双直伝英信流居合道形」というのが正式名称で七本の業によって成り立ちます。
 第20代河野百錬先生が大日本居合道図譜でこの大江先生の「無双直伝英信流居合道形(太刀打の位)」と括弧書きしてしまいました、その後のこの組太刀を無双直伝英信流の河野先生に師事されたところでは「太刀打之位」と呼んでいます。この地区風も是を「太刀打の位」と言い切っています。
 次いでですから無双直伝英信流正統会の組太刀は第17代大江正路の古伝太刀打之位を中学生向きに改変したもので、その解説書は以下の通りです。
 
 ・大正7年1918年発行堀田捨次郎著大江正路監修「剣道手ほどき(付録)」
 ・昭和13年1938年発行河野百錬著「無双直伝英信流居合道」
 ・昭和17年1942年発行河野百錬著「大日本居合道図譜」
 ・昭和40年1965年発行野村譲吉凱風著「無双直伝英信流居合道の参考」
 ・昭和41年1966年発行川久保瀧次著「無双直伝英信流居合道の手引」
 ・昭和44年1969年辻川新十郎記「宇野又二先生伝無双直伝英信流居合」
 ・昭和55年1980年発行大田次吉著「土佐英信流」
 ・昭和55年1980年発行「平井阿字斎著「居合道秘伝」
 ・平成2年1990年第九回無双直伝英信流居合道全国大会講習会資料「太刀打之位」
 ・平成3年1991年福井虎雄聖山著「無双直伝英信流之形」
 ・平成14年2002年山越正樹編集「京都山内派無双直伝英信流居合術」
 
 古伝による「太刀打之位」は十一本の業で風格のある剣術と言えます。力任せに打ち合っている動画も見られますが、あれでは気品も無く真似したいなど思う事も有りません、 それでも近年は、大江先生の「無双直伝英信流居合道形」を打たず、古伝「太刀打之位」を打たれる道場の方が多い様に思えます。 いずれ又この分析を公開したいと思います。
 
 古伝研究会で、古文書を読んで動作を特定し、詰合をやってきたばかりです。この古伝「詰合」ですが、業数十本、これも明治以降の「詰合之位」十一本とは異なります。
 今日の私の刀袋には木刀やら袋竹刀やら組太刀道具一式がぎっしり詰まっています。取り残されて道場長と柳生新陰流の「合し打ち」と、一刀流の「切り落し」の話しをしながら木刀でその奥の深さを二人して味わっていました。
 
 「わしも十年でも若かったらなー」と、今少しで米寿を迎えられる先生は、お元気乍らも「体力の衰えを感じる」と仰りながら眼をキラキラと輝やかせておられました。
 
 地区風では、何処かおかしいのです。形の意味を能く知らない者がいじり廻してしまっています。
 当地区の僻み根性の一つでしょうか、当代宗家の業を学ばず、先代の業に固執する怠け者がうようよいます。
 自ら学び尽くして良し悪しを見極める本物を求める気風が欠けているのでしょう。
 影響力の強い指導者に引っ張られたか、自分の信念を貫くには、この地区は「居場所がないと不安でならない」日本人の最も標準的気質で弱虫のくせにはったりばかりの地区かもしれません。
 第六回古伝研究会へ戻りましょう。
 今回は特に遠方の地方から来られる方も無く、いつものメンバーとその門弟の方が来られています。通常稽古日を利用し稽古に来られたわけで、初心者からベテランまで混じっておられます。
 詰合ですから立膝の坐し方までもまだ初心の様な方もおられます。前回の詰合の残りを進めるわけにはいきません。
 一本目「発早」から六本目「位弛」まで、三時間の稽古でそれぞれの方々の出来栄えはいつの間にか見違えるほどの「かたち」になって来ています。
 形の手附を覚えて諳んじ、刀の持ち方、手の裡、運剣操作、足の運び・・基礎的な事は次回やればさらに進化するに充分です。
 
 「何!。詰合を初心者に教えるなど無謀だ」。ですか。
 武術の教えを初伝から奥伝へと順番を追って行く指導法は、一見理屈では当然と思えるのですが、私も此処の仲間も2、3年で奥居合まですべて習い覚えて業名一つでどの業もこなしたものです。
 私を指導された漫画家の田中正雄先生は多くの武道を経験され、八十過ぎの御身体で膝腰を痛められながら、躊躇なくいかなる業技法もお教え下さいました。
 正座の部一本目前は土佐の居合の根源の業です。
 何年たっても完成と言える気がしません。其ればかり十年抜いてみてもどれほどの進歩が得られるでしょう。あらぬ教えの呪縛は自ら研究して乗り越えざるを得ません。
 この田中先生も様々な武術を積み上げて最後に到達したのが居合でしょう。コツコツと身に付けられたのでしょう。第21代福井聖山先生の教書は至る所マンガ入りの覚書で埋まっていました。
 コツがつかめずに横一線に抜いていますと、立業の抜刀法の「順刀其の1や2」を抜かせ、立膝の「横雲」も抜かせます。ついでに「霞」も習った様に覚えています。
 それらは皆横一線の抜き付けから始まり、正座でコツをつかめなくとも他の業によっても得られる事を示唆しています。
 
 今日の稽古を見ていますと、知育・体育の個人差があってそれぞれです。それを見抜いて指導される人にあった個別英才教育が居合には最も有効と思われます。詰合は太刀打よりも居合の呼吸を学ぶには有効です。初心者でも他の武術の経験者ならば「かたち」だけならすぐにできるでしょう。
 
 どこの道場に行っても稽古人数は10名前後、ひどいのはそれ以下です。十羽一絡げによる安易な稽古法はあたら名人となるであろう人材を失う事になるかも知れません。
 
 余談ですが、私の書道教室も生徒は自分の机に座ったまま、書いたものを何枚も机に積み上げて有ったり、今まさに手本を見ながら書き込んでいる最中であったり、私は巡回しながら反故を拾って見て廻り、同じ過ちの繰り返しに気付いてもらい、共に書き比べをしたりしています。
 私が正面の離れた机に座って、生徒が「是が今日の一番」の作品を見せに来るのを待つようなことはして居ません。その上朱の訂正など大嫌いです。
 15人ぐらいまでは2時間もあれば充分見て廻れるものです。それもそれぞれが別の課題を勉強中であってもです。その代わり私は「へとへと」になります。
 
 現代の流の武術は名人上手、達人を育て、その業と心を次世代へ伝承すべきものです。
 習う者も心の中では達人を自らの目標とし、しかも萎縮せずのびのびと、真実を楽しみ、何故そうするのか良く聞き理解し、力を抜いて、ゆるゆるとして頑張らない事でしょう。 そしてのって来た時は無我夢中で修錬すべきものです。
 
 棒振り体操で健康維持も人それぞれですが・・・。
 
 此の時代、刀を持って白兵戦での斬り合いなど考える事すらばかげています。
 刀を振り上げ上官の「突撃!」の号令で誰が自動小銃の標的になりますか・・・。そんなウソの頑張りに合わせる必要はありません。
 武道の根源を求める剣士を目指す稽古法は、いたずらに棒振りの数に拘らず、棒振りの術理を解かり、励むうちに、ふっと奥義に目覚めるはずです。
 そして武術は終生現役でありたいものです。力や速さでは若者に勝てるわけはないでしょう。如何に無駄のない動きを手に入れる事です。若かりし昔を偲んでばかりで、引退することは武道には有り得ません。体が動かなくとも武道は出来るはずです。
 今日の古伝研究会に、それぞれの門人方のレベルに構わずお連れになった先生の、懐の深さに頭が下がります。
 自分の門人を、他人に預ける事は並の人には出来ない事です。「弟子たる者師匠の出来ない事でもやれ」と言われた太田次吉先生の言葉を思い出しています。
 
 
 
 
 
 

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