曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事

2017年10月12日 (木)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事6本手之移11支點當

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
6)本手之移
十一本目支點當
支點當
 鐺返しの業二亭かやされ上る処を我可左の足二亭相手の陰嚢を蹴る
 以上 十一本
読む
支點當(してんとう)
 鐺返しの業にて かやされ上げる処を 我が左の足にて相手の陰嚢を蹴る
参考 捕手和之事十一本目鐺返
 相手左脇を行通り我か左の手二亭相手の左の手を取る右の手二亭小尻を取りう津む希二於した於し堅める
 異常十一本
読み
鐺返(こじりかえし)
 相手左脇を行き通り 我が左の手にて相手の左の手を取る 右の手にて鐺を取り 俯けに押し倒し堅める
 以上 十一本
読み解く
 この業も鐺返の業がもとになっています。

 八文字に坐すところ、相手スカスカと我が左脇を通り行く時、我が左手を左手で取り、右手で鐺を取ってうつむけに押し倒そうとするので、左足で相手の陰嚢を蹴る。

 「・・かやされ上る処を」の状況がよく見えませんが、鐺返から推測します。
相手に左手と鐺を取られ、鐺を上に上げられうつ伏せに押しかけられるのでしょう。

「左の足にて相手の陰嚢を蹴る」相手の股間に我が左足を蹴りこむ、は押し倒されるに従って、右手で体を支えながら左足で蹴りこむ、としてみました。  以上 十一本


以上で夏原流和之事を終了します。同時に神傳流秘書も読み終えた事になります。夏原流和之事については、このような手附が残されたのですが、誰が何時これらの業を作り出したのかわかりません。

 本朝武芸小傳巻九の末尾に小具足について世に鳴るのは竹内流だといっています。荒木流、森流などの後に夏原八太夫の名があります。
 夏原八太夫は夢相流小具足の達人也、今川久太夫その傳を継ぐ、武井徳左衛門今川の傳を得、松田彦進武井の芸を傳、鈴木彦左衛門有りて、松田に従い、その宗を得て精妙と為す。
とあります、これが夏原流和であるかはわかりません。

 此の神傳流秘書は「文政二年己卯之歳十一月吉祥日 山川幸雅述」で始まりました。
曽田先生が丁寧に書写され此処に掲載したものです。


奥書きは以下の様になっています。

山川久蔵
 

右の通り相改諸業手付覚亦歌之巻柔術不残相傳譲申所相違無望々仍而奥書如件

坪内清助殿


読み
 山川久蔵(やまかわきゅうぞう)
 右の通りあい改め 諸業手付覚え 又 歌の巻き 柔術 残らず相伝譲り申すところ相違なし 望々 よって奥書 件(くだん)のごとし
坪内清助殿

 

 文政2年は1819年です。山川久蔵幸雅の記述した最も古い傳書だろうと思います。
 残念ながら、この伝書を書写された曽田先生は、この神傳流秘書を誰から見せられて書写されたのかが不明です。「本書は他に見えざる秘本にて原本は多分戦災にて焼失せるか大事大事」と書き残されています。

 曽田本その1の1神傳流秘書を終わります。

 

| | コメント (0)

2017年10月10日 (火)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事6本手之移10五輪添

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
6)本手之移
十本目五輪添
五輪添
 遠行の業二亭肩を叩時向面の通り手を取り前へな介類
読み
五輪添(ごりんぞえ)
 遠行の業にて 肩を叩く時 向面の通り 手を取り前へ投げる
参考 捕手和之事十本目遠行
 如前相手の右脇を通り後へ廻り両手二亭合手の肩を一寸叩ク相手小太刀を抜かんと春る処を両のひぢの可ゞ美二手を懸背中を膝二て押ひかる
読み
遠行(えんこう)
 前の如く相手の右脇を通り後ろへ廻り 両手にて相手の肩を一寸叩く 相手小太刀を抜かんとする処を 両の肘のかがみに手を懸け 背中を膝にて押し引かる
参考 捕手和之事九本目向面
 右脇を通り品に此方よりせり懸る相手よりもせり懸る処於した於し如右う津む希二押た於し堅める

読み
向面(むこうめん)
 右脇を通りしなに 此方よりせり懸かる 相手よりもせり懸かる処押し倒し 右の如く俯けに押し倒し堅める
読み解く
 五輪添は手附にならない程省略されてしまいました。五輪添を稽古するまでに事前に今までの業は充分稽古を積んでおけとでも言うのでしょう。
本手之移とは本手(元)の業の彼我入れ替わり、変え業、返し業ですから当然の事でしょう。

 楽々八文字に相対して坐す、相手立上りスカスカと歩み来り、我が右脇を通り後へ廻り両手にて我が肩を一寸叩く、我は小太刀を抜かんとする処、後よりせり懸られるので相手の手を取って前へ投げる。

 業名の「五輪添」ですが「五輪」は仏教で云うところの万物の構成要素「地・水・火・風・空」の五大のことで、ここではそれを現した五輪塔をイメージしたのでしょう。
人の体を五輪に見立てゝ相手を密着させて投げる、そんな業のように思えます。

| | コメント (0)

2017年10月 8日 (日)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事6本手之移9捫返

 
曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
6)本手之移
九本目捫返
捫返
 向面の事二取っ亭後へ倒さんと須るを其手を取って前へな介る
読み
捫返(もんがえし、なでかえし、ひねりかえし)
 向面の事に取って 後ろへ倒さんとするを 其の手を取って前へ投げる
参考
捕手和之事 九本目向面
 右脇を通り品二此方よりせり懸る相手よりもせり懸る処於した於し如右う津むけ二押た於し堅める
読み
向面(むこうめん)
 右脇を通りしなに 此方より競り懸かる 相手よりも競り懸かる処 押し倒し 右如く 俯けに押し倒し堅める
参考
「如右に・・」
 八本目の胸點の足で胸を蹴って突き倒すことでしょうか。
「右の如く」が良くわかりません。恐らく捕手和之事の五本目右転か六本目右詰を指しているだろうと思います。此処は、「向面」だけを参考にすれば良さそうです。

五本目右転
 如前歩ミ行亭相手手を上る処を両の手二亭指を取りわけ左の方へ引廻し又た於し砂乱の如くう津む希二引廻し亭堅める

読み
右転(うてん)
 前の如く歩み行て相手手を上る処を両の手にて指を取りわけ左の方へ引廻し又たおし砂乱れの如くうつむけに引廻して堅める

六本目右詰
 如前歩ミ行て右脇を行違ひ品二相手の右の手を我か右の手二亭取り左の手をひぢ二上亭引伏せ堅める

読み
右詰(みぎつめ)
 前の如く歩み行て右脇を行違いしなに相手の右の手を我が右の手にて取り左の手をひじに上て引伏せ堅める


読み解く
 双方相対し八文字に坐す時、相手立上ってスカスカと歩み寄り、右脇を通りしなに我が右手を取ってせり懸って後ろに倒さんとするを、我もせり懸り相手の右手をひねり返して左手を添え俯けに押し倒し堅める。

この本手之移9本目捫返はもんかえし、ひねりかえし、なでかえし、の何れかの読みでしょう。

| | コメント (0)

2017年10月 6日 (金)

曽田本その1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事6本手之移8坐配謀

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
6)本手之移
八本目坐配謀
坐配謀
 胸天の移り也常の修行此事なしむ年を蹴る足を此方ゟ取り向へ突倒春也
*読み
坐配謀(ざはいぼう・・?)
 胸天(胸點)の移り也 常の修行此の事なし 胸を蹴る足を此方より取り 向うへ突き倒す也
参考
捕手和之事八本目胸點 
 歩ミ行相手の胸を足二亭蹴る平常の稽古二ハ此業なし子細ハ胸を蹴る故也
読み
胸點(むねてん、きょうてん)
 歩み行き 相手の胸を足にて蹴る 常の稽古には この業なし 仔細は胸を蹴る也
読み解く

*坐配謀は、ざはいぼうでしょうか。読みは不明です。
 「胸天」という業名は見当たらないのですが、夏原流和之事捕手和之事八本目「歩み行相手の胸を足にて蹴る平常の稽古にはこの業なし子細は胸を蹴る故也」とする「胸點」の業があります。點は「てん」ですから「天」と同音ですので当て字としたのでしょう。
 この業も、彼我逆転して胸を蹴られる時の返し業です。

 我が坐している所へ相手スカスカと歩み来たり、我が胸を足蹴にして来るので、その足を取って相手をあお向けに突き倒す。

 「突倒す」の文言が気になります。蹴ってくる相手の足を取るや、相手の体に浴びせて倒すなどを言うのでしょう。

 

| | コメント (0)

2017年10月 4日 (水)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事6本手之移7九寸返

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
6)本手之移
七本目九寸返
九寸返
 抜捨の通り抜付を留処を振り向て中に入りたを春也
読み
九寸返(きゅうすんかえし)
 抜捨の通り抜き付くを留める処を 振り向いて中に入り倒す也
参考
夏原流和之事 捕手和之事七本目抜捨
 相手の左の脇を行通り品二合手の左の手を我が左の手二亭取り後へ廻る相手左之手二亭後へ婦り向小太刀を抜付類を右の手二亭留左の手を放シひぢ二添へて引た於し堅める
読み
 相手の左脇を行き通りしなに 相手の左の手を我が左の手にて取り後ろへ廻る 相手左の手にて後へ振り向き小太刀を抜き付けるを 右の手にて留め 左の手を放し肘に添えて引き倒し堅める
読み解く
 抜けだらけで文章を読んだだけでは九寸返がひらめきません。本手之移の九寸返は彼我逆転したもので抜捨で我が引き堅められそうになる処を返す業です。
 
業名の九寸返は、小太刀の寸法でしょうか。
相手、我が左脇を通りしなに、左手で我が左手を取って後ろへ廻りこむ、我は振り向きざまに小太刀を抜いて抜き付けるのを、相手は右手で我が右手首を制し左手を放すその機に中に入り押し倒し堅める。

| | コメント (0)

2017年10月 2日 (月)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事6本手之移6勝骰

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
6)本手之移
六本目勝骰
勝骰
 右請の通り耳我可手を取り伏セんと須るを直耳支耳中耳入る
読み
勝骰(かつさい、しょうさい)
 右請の通りに 我が手を取り伏せんとするを 直ぐに機に中に入る
参考
捕手和之事六本目右請
 如前歩ミ行て右脇を行違ひ品二相手の右の手を我か右の手二亭取り左の手をひぢ二上亭引伏せ堅める
読み
 前の如く 歩み行きて 右脇を行き違いしなに 相手の右の手を我が右の手にて取り 左の手を肘に上げて引き伏せ堅める
読み解く
 楽々対座する時相手立ち上がって歩みより、我が右脇を通りしなに、右手で我が右手を取り左手をひじに掛けて引き伏せようとする、その機をとらえて相手の中に入り・・ここまでがこの業の手附です。
後は、状況次第にどうぞと言っているようです。逃れるだけならば、でんぐり返しもいいかもしれません。

この業名の勝骰は、かつさい、しょうさい、しょうず、しょうとうなどの読みでしょう。
骰はさいころです。

 

| | コメント (0)

2017年9月30日 (土)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事6本手之移5請返

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
10、夏原流和之事
6)本手之移
五本目請返
請返
 右轉の通り我可手を出須を相手両の手二亭取り引廻さんと春るを下ゟ相手の左の手を取り轉びころび春連バ相手倒るゝ也
*読み
請返(うけかえし・うけがえし)
 右転の通り 我が手を出すを 相手両の手にて取り引き廻さんとするを 下より相手の手を取り 転び転びすれば 相手倒るゝ也
参考
捕手和之事五本目右転 
 前の如く歩ミ行亭相手手を上る処を両の手にて指を取りわけ左の方へ引廻し又た於し砂乱の如くう津む希に引廻し亭堅める
読み
 前の如く歩み行きて相手手を上げる処を 両の手にて指を取り分け 左の方へ引き廻し 又 倒し砂乱の如く俯けに引き廻して堅める
参考
捕手和之事二本目砂乱
 相手坐し居る処へ我ハ立って歩ミ行使者捕の如く引た於さむとする相手た於れしとするを支ニ左の手二亭突たおし扨右足を相手の肩へ歩ミ込ミうつむけに直しかたむる也
読み
 相手坐し居る処へ 我は立って歩み行き 使者捕の如く引き倒さんとする 相手倒れじとするを機に 左の手にて突き倒し 扨 右足を相手の肩へ踏み込み 俯けに直し堅むる也 
参考 
捕手和之事一本目使者捕
 楽々対し坐したる時向の右の手を我が右之手二亭取り向の右の膝を足二亭踏我右脇へ引た於してかたむる也
読み
 楽々対し坐したる時 向うの右の手を我が右の手にて取り 向うの右の膝を足にて踏み 我が右脇へ引き倒し堅むる也
読み解く
右転、砂乱、使者捕と戻されますが単純にして見ました。
 楽々対座している時、相手は立ち上がって歩み寄り、我が上に上げた右手を相手両手で取って指を取り分け左の方に引き廻さんとする。
我は相手の左手を下から取り、相手の引き廻しに転び転びすれば相手を引き倒す事が出来る。

| | コメント (0)

2017年9月28日 (木)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事6本手之移4變ノ弛

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
6)本手之移
四本目變ノ弛
變ノ弛
 付入りの業二亭突倒さんとす類を躰を開き後へ送る也
読み
變ノ弛(へんのはずし)
 付入りの業にて 突き倒さんとするを体を開き後へ送る也
参考 夏原流和之事捕手和之事四本目附入
 如前歩ミ寄っ亭右の手二て相手の胸を突阿保の希にた於春也
読み
 前の如く歩み寄って 右の手にて相手の胸を突き 仰のけに倒す也
読み解く
 この「變ノ弛」の読み方は、曽田先生は「へんのはずし」とメモを添えています。この神傳流秘書にある「弛」の漢字の読みは「はずし」と読ませています。「はずし」は「外し」で「弛」は「ゆるみ」ですが、弓の弦を「はづす」から、張っていた力が抜ける、だれるから古訓では「はずし」と読ませるのでしょう。

 「前の如く」は三本目「弓返」で「相手坐処へ前の如く歩み寄って左の手にて相手の左の手を取り右の手にて相手の小太刀の柄を取て・・・・」

 弓返にも「前の如く」ですから、二本目砂乱れに戻ります。
相手坐し居る処へ我は立って歩み行使者捕の如く引きたおさむとする・・

 砂乱にも「前の如く」ですから、一本目使者捕まで戻ります。「楽々対し坐したる時向の右の手を我が右の手にて取り向の右の膝を足にて踏み我が右脇へ引たおしてかたむる也」

 どうやら、始動が見えてきました。古伝の省略した「前の如く」の部分は素直に戻れば展開が見えていいものです。

 楽々相対して座す時、相手が立ち上がって歩み寄り、我が胸を右手で突いて突き倒そうとするを機に体を左に躱して開き相手の右手を外して我が体の後ろへ送り引き倒す。

 相手の流れる右手を我は右手で取って引き倒すとも、何とも書かれていません。古伝はおおらかです、思う様にやって見るのが良さそうです。

| | コメント (0)

2017年9月26日 (火)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事6本手之移3山越

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
6)本手之移
三本目山越
山越
 弓返しの通り二たをされたる時我打込んて合手請留亭引婦せんと須る時左の手二亭相手の足を取り引可るゝを支耳起上り付込み倒春也
読み
山越(やまこし)
 弓返しの通りに倒されたる時 我打込んで相手請け留めて 引き伏せんとする時 左の手にて相手の足を取り引かるゝ機に 起き上がり付け込み倒す也
参考 夏原流和之事捕手和之事三本目弓返
 相手坐処へ如前歩ミ寄ッて左の手に亭合手の左の手を取り右の手二て相手の小太刀の柄を取て脇へねぢた於し其柄を右之足にて歩ミ向の小手をかためたる時相手右の手をもッて打込むを我も右の手二て留左の手を相手のひぢ尓そゑ亭うつむ希二引直し堅める
読み
弓返(弓返)
 相手坐す処へ 前の如く歩み寄って左の手にて相手の左の手を取り 右の手にて相手の小太刀の柄を取りて脇へねじ倒し 其の柄を右の足にて踏み 向うの小手をかためたる時
相手右の手をもって打ち込むを 我も右の手にて留め 左の手を相手の肘に添えて俯きに引き直し堅める
読み解く
 「前の如く歩み寄って」は、相手坐し居る処へ歩み寄っての事でしょう。
是は相手に左手を取られ、更に小太刀の柄を取られてねじ倒され、右足で小太刀の柄を踏み固められた時に、我は右手で相手に打ち込むのを請け留められ、左手を固められて俯けに引き伏せられられそうになる時、左手で相手の足を取って、相手が引こうとするを機に起き上がって相手に付け込んで倒す。

 此の業は、弓返しの我と相手を逆にして返し業を繰り出すもので、弓返の彼我逆の攻防と山越を合せて見ました。

| | コメント (0)

2017年9月24日 (日)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事6本手之移2小車

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
6)本手之移
二本目小車
小車
 砂乱の業二亭我可手を取り須具者る処へ付込ミ来るを支耳中耳入り倒す
読み
小車(おぐるま・こぐるま)
 砂乱(さみだれ)の業にて 我が手を取り直ぐにすぐばる処へ付け込み来るを機に 中に入り倒す
参考 「砂乱の業にて」は夏原流和之事捕手和之事二本目砂乱
 相手坐し居る処へ我ハ立って歩ミ行使者捕の如く引た於さむとするを相手た於礼しと春るを支ニ左の手二亭突たおし扨右足を相手の肩へ歩ミ込ミう川むけ二直しかたむる也
読み
砂乱(さみだれ)
 相手坐し居る処へ 我は立って歩み行き 使者捕の如く 引き倒さんとするを 相手倒れじとするを機に 左の手にて突き倒し 扨 右足を相手の肩へ踏み込み俯けに直し堅むる
参考 「使者捕の如く」は捕手和之事一本目使者捕

使者捕(ししゃほ・ししゃとり)
 楽々對し坐したる時向の右の手を我か右之手二亭取り向の右の膝を足二亭踏我脇へ引た於してかたむる也
読み
 楽々対し坐したる時 向うの右の手を我が右の手にて取り 向うの右の膝を足にて踏み 我が脇へ引き倒し堅むる也
読み解く 
 小車は、我が座して居る時、相手立ってスカスカと近寄って来て、我が右手を取り、我がすくむ様にグットする処へ、相手は更に引き倒そうと付け入って来るのを機に、我は付け込んで相手の中に入り左手で相手の左足を取って仰向けに倒す。

| | コメント (0)

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

介錯口伝・他・神妙剣 | 女剣士 | 居合兵法の和歌15-7 | 居合兵法極意巻秘訣15-6 | 居合兵法極意秘訣15-3 | 干支を読む | 幻を追ってその7 | 幻を追ってその8 | 幻を追ってその9 | 文化・芸術 | 旅行・地域 | 日記・コラム・つぶやき | 書を楽しむ | 曽田本その2を読むの2 | 曽田本その2を読むの3 | 曽田本その1の1神傳流秘書を読み終えて | 曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く始めに | 曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く1抜刀心持引歌 | 曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事 | 曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く2居合兵法伝来 | 曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く3大森流居合之事 | 曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く4英信流居合之事 | 曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く5太刀打之事 | 曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く6坂橋流棒 | 曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く7重信流1詰合 | 曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く7重信流2大小詰 | 曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く7重信流3大小立詰 | 曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く8大剣取 | 曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く9抜刀心持之事 | 曽田本その1の1神傳流秘書原文1抜刀心持引歌 | 曽田本その1の1神傳流秘書原文始めに | 曽田本その1の1神傳流秘書原文10夏原流和之事 | 曽田本その1の1神傳流秘書原文2居合兵法伝来 | 曽田本その1の1神傳流秘書原文3大森流居合之事 | 曽田本その1の1神傳流秘書原文4英信流居合之事 | 曽田本その1の1神傳流秘書原文5太刀打之事 | 曽田本その1の1神傳流秘書原文6坂橋流棒原文 | 曽田本その1の1神傳流秘書原文7重信流1詰合 | 曽田本その1の1神傳流秘書原文7重信流2大小詰 | 曽田本その1の1神傳流秘書原文7重信流3大小立詰 | 曽田本その1の1神傳流秘書原文8大剣取 | 曽田本その1の1神傳流秘書原文9抜刀心持之事 | 曽田本その1の2英信流目録原文初めに | 曽田本その1の2英信流目録原文1居合棒太刀合巻 | 曽田本その1の2英信流目録読み解く初めに | 曽田本その1の2英信流目録読み解く1居合棒太刀合巻 | 曽田本その2を読む | 曽田本その2を読むの4 | 曽田本スクラップ土佐の居合 | 曽田本スクラップ居合 | 曽田本スクラップ戦時下 | 曽田本免許皆伝目録15-11 | 曽田本業附口伝15-10 | 白石元一居合術手引 | 神傳流秘書14-10英信流目録小太刀之位 | 神傳流秘書14-1序 | 神傳流秘書14-2引歌及び伝来 | 神傳流秘書14-3大森流・英信流・太刀打 | 神傳流秘書14-4棒 | 神傳流秘書14-5詰合 | 神傳流秘書14‐6大小詰・大小立詰 | 神傳流秘書14‐7大剣取 | 神傳流秘書14‐8抜刀心持之事 | 神傳流秘書14‐9夏原流和之事 | 秘歌之大事 | 稽古の日々 | 英信流居合目録秘訣15-4 | 英信流目録15-8 | | 道場訓