曾田本その1の8その他原文

2018年12月13日 (木)

曾田本その1の8その他原文4神妙剣

曾田本その1
8.その他原文
4、神妙剣
 深キ習二至テハ実ハ事(業 曽田メモ)無シ常二住座臥二有之事二シテニ六時中忘レテ不叶事ナリ彼レ怒ノ色見ユルトキハ直二是ヲ知ッテ怒ヲ抑へシムルノ□知アリ唯々気ヲ見テ治ムル事肝要中ノ肝要也是戦二至ラシメズシテ勝ヲ得ル也去ナカラ我臆而誤テ戻ル事ト心得ル時ハ大二相違スル也い兎角シテ彼レ二負ケサルノ道也止事ヲ得サル時ハ彼ヲ殺サヌ内ハ我レモ不死ノ道也亦我カ誤ヲモ曲ゲテ勝ニワ非す誤ル可キ筋ナレバ直二誤ルモ勝也
 彼カ気ヲ先々二知テスグ二應スル道ヲ神妙剱ト名付ケタル也委シクハ書面二アラワシ尽シ難シ心ヲホヱノ為二其ノ端ンヲ知置ク也
読み
 深き習いに至りては、実は事(業)では無し、常住座臥に之ある事にして二六時中忘れて叶わざる事なり。彼の怒りの色が見ゆる時は直ぐに是を知って怒りを抑えしむる□知あり。唯々気を見て治むる事肝要中の肝要也。是戦に至らしめずして勝ちを得る也。
 去りながら我臆して誤(謝)りて居る事と心得る時は大いに相違する也、兎角して彼に負けざるの道也、止むことを得ざる時は彼を殺さぬ内は我も死なずの道也。
 亦、我が誤りをも曲げて勝には非ず、誤(謝)るべき筋なれば直ぐに誤(謝)るも勝也。
 彼が気を先に知って直ぐに応ずるの道を神妙剣と名付けたる也。委しくは書面に現し尽くし難し、心覚えの為に其の端を記し置く也。

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2018年12月11日 (火)

曾田本その1の8その他原文4太刀堅

曾田本その1
8.その他原文
4、太刀堅
 甲冑帯シタルトキ人々色々ト刀ヲカラメ堅ムル也甚抜キ難シコゝ二太刀堅メトテヨキ堅一ツ有□ノ緒ノ如ク中二布ヲ入レ上ヲ絹ニテ縫包ミ長(タケ)ケ六尺計ニテ具足櫃二入レ置クベシ
○扨刀ノ紐ヲ腰二當右脇ニテ留メ上帯ヲシテ其上帯一重ニテ彼ノ堅メノ見ヱヌ様二覆ヒ置也脇差ハ上帯皆ヘ常ノ如ク二指スベシ扨刀ヲ抜クニ自由二〆抜易シ或ハ切岸亦ハ塀抔ヲ乗ル時刀ヲ背ヲゝ二モ宜シ其侭刀ヲ後二引廻シ下緒ヲ肩二掛テ乗時ハツカユル事ナシ此ノ堅メ至〆佳ナリ
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Img_1592 
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読み
 甲冑を帯したる時、人々色々刀を絡め堅むる也、甚だ抜き難し。ここに太刀堅めと云って良い堅めが一つある。
 □(判読不能)の緒の様に中に布を入れ、上を絹にて縫い包んで長さは六尺ばかりにして具足櫃に入れて置くべし。
 さて刀の紐を腰にあて右脇にて留め、其の上から上帯を締める、その上帯一重にして彼の堅めの見えない様に覆って置く也、脇差は上帯の皆へ常の如く指すべし。 さて、刀を抜くのに自由にして抜きやすし。或いは切岸又は塀などを乗り越える時、刀を背負うにも宜しい、そのまま刀を後に引き廻し、下緒を肩に掛けて乗る時は閊える事は無い、此の堅め至って佳き也。

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2018年12月 9日 (日)

曾田本その1の8その他原文3羽織

曾田本その1
8.その他原文
3、羽織
 介錯ノ時麻上下ノ上二羽織ヲ着ル血飛故也夫故常二上下ノ上二羽織ハキロウ也
読み
 介錯の時麻上下の上に羽織を着る、血が飛ぶ故也、夫れ故に常には上下の上に羽織は嫌う也。

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2018年12月 7日 (金)

曾田本その1の8その他原文2紐皮を掛る

曾田本その1
8.その他原文
2、紐皮を掛ける
 他流ニテ紐皮ヲ掛ルト云ウ事
 仰向ニ倒ルゝヲ嫌テヒモ皮ヲ残スト云説ヲ設ケタル見ヱタリ當流ニテハ前二云所ノ傳有故二譬如何様二倒ルゝ共失二非ス其上紐皮ヲノコス手心何トシテ覚ラルベキヤ當流二テハ若シ紐皮カゝリタラバ其ノ侭ハ子切ルベシサッパリト両断二ナシ少シモ疑ノ心残ラサル様二スル事是古伝ナリ
読み
 他流にて紐皮を掛けると云う事
 仰向けに倒るゝを嫌いて紐皮を残すと云う説を設けたるを見えたり、當流にては前に云う所の伝有り、故に如何様に倒るゝとも失にあらず。
 その上紐皮を残す手心何として覚らるべきや、當流にては若し紐皮かゝりたらば其の侭はね切るべし、サッパリと両断になし少しも疑いの心残らざる様にする事是古伝なり。

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2018年12月 5日 (水)

曾田本その1の8その他原文1介錯口伝

曾田本その1
8.その他
1、介錯口伝
 古代ニハ介錯ヲコノマズ其故ハ介錯ヲ武士ノ役ト心得ベカラス死人ヲ切ル二異ナラス故二介錯申付ラルゝ時二請二秘事有リ介錯二於テハ無調法二御座候但シ放討ナラバ望所二御座候ト可申何分介錯仕レト有ラバ此上ハ介錯スベシ作法二掛ルベカラズ譬切損シタリトモ始メ二コトワリ置タル故失二非ス秘事也能覚悟スベシ
読み
 古代には介錯を好まず其の故は、介錯を武士の役と心得うべからず、死人を切るに異ならず、故に介錯を申し付けらるゝ時に秘事有り。
 介錯に於いては、「無調法に御座候但し放し討ちならば望む所に御座候」と申し「何分介錯仕れ(つかまつれ)と有らば介錯すべし、作法に掛かるべからず、譬え切り損じたリともはじめに断り置きたる故失に非ず」秘事也能く覚悟すべし。

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