曾田本その1の9居合兵法の和歌原文32首

2018年12月20日 (木)

曾田本その1の9居合兵法の和歌原文32首27~32

曾田本その1
9.居合兵法の和歌原文
32首27~32
27)
 大事をハ皆請取れと思ふとも
        琢可さる尓ハ得道は奈之
読み
 大事おば皆請け取れと思うとも
       みがかざるには得道はなし
28)
 師二問ハ春如何尓大事をお之ゆへ之
       心を春ま之懇耳問へ
読み
 師に問わば如何に大事をおしゆべし
       心を澄まし懇ろに問え
29)
 物をよく習納むと思ふとも
       心掛春ハ皆春多るべ之
読み
 物をよく習い納むと思うとも
       心掛けずば皆廃るべし
30)
 後より伐るをはつるゝ事ハ奈之
       聲の響を是と云也
読み
 後より伐(かる)るをはづるゝ事はなし
       声の響きを是と云う也
31)
 目の前の待春毛の秘事を志ら春して
       兎角せんと一期気遣ふ
読み
 目の前の睫毛の秘事を知らずして
       とやかくせんと一期気遣う
32)
 目の前の待春毛の秘事を志り奴れバ
       唯速かの一筋のみ知
読み
 目の前の睫毛の秘事を知りぬれば
       ただ速やかの一筋の道
以上32首
右 田宮平兵衛業政之歌
干時文政四年辛巳歳秋七月吉日書之
坪内長順
山川幸雅自先生傳
山川久蔵 橘幸雅印
右之通り相改候上口傳覚不残
相傳申し仍而奥書如件
坪内清助殿
読み
以上32首
右 田宮平兵衛業政の歌
干時(ときに、かんじ)文政四年1821年辛巳(かのとみ、しんし)歳秋七月吉日之を書く
坪内長順
山川幸雅自(みずから)の先生伝
山川久蔵 橘幸雅印
右の通り相い改め、口伝の覚え残らず上げ候
相い伝え申し よって奥書件(くだん)の如し
坪内清助殿

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2018年12月19日 (水)

曾田本その1の9居合兵法の和歌原文32首21~26

曾田本その1
9.居合兵法の和歌原文
32首21~26
21)
 世の中二贔屓編んばの有時ハ
         上手も下手も人の云奈し
読み
 世の中に贔屓へんばの有る時は
         上手も下手も人の云う無し
22)
 早く奈く重くあら之奈軽く奈く
         遅き事於や悪之きとそ云
読み 
 早くなく重くあらじな軽くなく
        遅きことおや悪しきとぞ云う
23)
 狭ミ尓て勝を取へき長刀
        短き刀利ハ薄き奈り
読み
 狭みにて勝を取るべき長刀
        短き刀利は薄きなり
24)
 寝て居ても起て抜見与放れ口
        突れぬるハ師匠奈り介り
読み
 寝て居ても起きて抜き見よ放れ口
        突(つ)かれぬるは師匠なりけり
25)
 金胎の両部と正尓見へ尓介り
        兵法有れバ居合者之まる
読み
 金胎の両部とまさに見へにけり
        兵法あれば居合始まる
26)
 道を立深く執心春る人尓
        大事残さ春大節にせ与
読み
 道を立て深く執心する人に
        大事残さず大切にせよ

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2018年12月18日 (火)

曾田本その1の9居合兵法の和歌原文32首16~20

曾田本その1
9.居合兵法の和歌原文
32首16~20
16)
 与風出る太刀を思い覚るへ之
         無想の刀鍔ハ可満王之
読み
 与風でる太刀を思いさとるべし
         無想の刀鍔は構わじ
17)
 抜けバ切る不抜バ切与此刀
         只切る事二大事こそ阿れ
読み
 抜けば切る抜かずば切るよこの刀
         ただ切る事に大事こそあれ
18)
 世ハ廣之我ゟ外の事奈之と
         思ふハ池の蛙奈りけり
読み
 世は広し我より外の事なしと
         思うは池の蛙なりけり
19)
 我道の居合一筋雑談二
         志らぬ兵法事を語る那
読み
 我が道の居合一筋雑談に
         知らぬ兵法事を語るな
20)
 待も春る待っても留る事そ有
         懸待表裏二世の根元
読み
 待ちもする待っても留まる事ぞあり
        懸待表裏二世の根元
 
 

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2018年12月17日 (月)

曾田本その1の9居合兵法の和歌原文32首11~15

曽田本その1
9.居合兵法の和歌原文
32首11~15
11)
 強身二て行當るおば下手と志れ
          鞠二柳を上手とそいふ
読み
 強みにて行き当たるおば下手としれ
          マリに柳を上手とぞ云う
12)
 鍔ハ只拳の楯と聞ものを
          大くも婦とく無きハひがこと
読み
 鍔はただ拳の楯と聞くものを
          大(太?)くも太く無きは僻事(ひがごと)
13)
 無用奈る手詰の論(話?)をすべ可ら春
          無理の人二ハ勝って利ハ奈之
読み
 無用なる手詰の論をすべからず
          無理の人には勝って利はなし
14)
 元の我勝が居合の習奈り
          奈き事云ハゝ身の阿だと成る
読み 
 もとの我勝つが居合の習いなり
          泣き言はば身の仇となる
15)
 餘多尓て勝れさりしと聞之かと
          神明剱の太刀を楽し免
読み 
 余多にて勝たれざりしと聞きしかど
          神明剱の太刀をたのしめ
 
 

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2018年12月16日 (日)

曾田本その1の9居合兵法の和歌原文32首6~10

曾田本その1
9.居合兵法の和歌原文
32首6~10
6)
 居合をハ知っ多振りして突るゝ奈
        居合の道を深く問べし
読み 
 居合おば知った振りして突かるゝな
        居合の道を深く問うべし
7)
 身の曲尺の位を深く習ふべし
        留ねど留る事そ不思議や
読み
 身の曲尺(かね)の位を深く習ふべし
        留ねど留る事そ不思議や
8)
 如何二人腹を立つゝ怒るとも
        拳を見込心ゆる春奈
読み 
 いかに人腹を立てつゝ怒るとも
       拳を見込み心許すな
9)
 寒夜尓て霜を聞へき心こそ
       敵二阿ふても勝を取なり
読み
 寒夜(さむや)にて霜をきくべき心こそ
       敵に遭うても勝を取るなり
10)
 下手こそハ上手の限りなれ
       返春返春もそ志り者之春奈
読み
 下手こそは上手の限りなれ
       かえすがえすも謗りはしすな

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2018年12月15日 (土)

曾田本その1の9居合兵法の和歌原文32首1~5

曾田本その1
9.居合兵法の和歌原文
32首 1~5
1)
 居合とハヘ知まの可ハ能たん婦くろ
      すっきりとしてミハどっちやら
読み
 居合とは糸瓜(へちま)の皮の段袋
      すっきりとして身はどっちやら
2)
 居合とハ心を静抜く刀
      奴希れバや可て勝を取奈り
読み
 居合とは心を静め抜く刀
      抜ければやがて勝を取るなり
3)
 居合とハ人耳切られ春
      人切らす唯請とめて平にかつ
読み
 居合とは人にきられず
      人切らず唯請けとめて平らかにかつ
4)
 居合とハ心に勝可居合也
      人尓逆ふハ非刀としれ
読み
 居合とは心に勝つが居合なり
      人に逆うは非刀としれ
5)
 居合とハ刀一つ尓定らす
      我可仕掛を留る用阿り
読み
 居合とは刀一つに定まらず
      我が仕掛けを留める用あり
 

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